新田論講演会 4月 『政治危機(イスラムの危機)』1604.wmv

冒頭から、中国が非常に落ち込んでいるが、その中国をイランが助けようとしているという意外な関係を指摘し、当日の講演を始められました。
中国は昔からイランと深い関係にある。余り知られていないかも知れないが、イラン航空の旅客機は必ず北京経由で成田に入って来る。それほど中国とイランは伝統的に関係が深いのである。そのイランが中国を助けるために新しい石油戦略を出してきた。
例えば永らく20~30ドル/バレルであった原油価格が一時期40ドル/バレルに高騰したが、また戻ってきているであろう。
この原因はイランにあったのである。
原油価格は今やOPECが決めるのではなくてWTIと云われる市場価格で決めることになっている。WTIとは「West Texas Intermediate」の頭文字で、テキサスの相場で決められる原油価格というような意味である。日糧800万バレルを誇る世界一
の産油国サウジ・アラビアもWTIが下がるに任せていたが、一時そろそろ調整しょうかと動き出したことで40ドル/バレル位まで高騰した。これに対してイランが増産を表明した途端、また下がったのである。
イランの後にはアメリカいる。キューバがアメリカと手を組むのと同じ構図であるが、イランはキューバほどアメリカを信用していない。適当に付き合うという程度であるが、それはイランの後に中国がいるからである。
中国は破綻するかもしれないが、この話は決して表には出ない。嘗て1998年ロシア破綻した。ロシア国債は紙切れ同然となり、ルーブルは下げに下げた。当時、1ルーブル約300円であったものが、1ルーブル1円になったのである。このように中国人民
元が大暴落する可能性があるのは、ロシア危機を引き起こした時と同じヘッジファンドが人民元の「空売り」を始めたらしいからである。ヘッジファンドは空売りして荒稼ぎする。下がることを見越して人民元を空売りし、もっと下がったところの安値で買い
戻すから、その差額が懐に転がり込むというわけである。今回、このヘッジファンドはロシア・ルーブルの空売りに投入した資金の100倍、約100兆から200兆円単位の空売りを仕掛けているようで、中国政府は人民元を増刷し続けて対抗するだろうが、
習近平政権は負けるであろう。中国政府がデフォルトすると世界大恐慌が起こる。いよいよファイナル・クラッシュである。
前回、中国に革命が起こる可能性が高い。中国政府が転覆する恐れがあると申し上げた。パナマ文書の事件にも含まれているが、大国化した中国を引き締めるために習近平は中国共産党内を粛清したが、その親族が海外で不正蓄財していたのである。習近平も
そう長くは持ちそうもないが、中国があデフォルトしたら、日本の大手メガ・バンクも破綻するだろう。HSB(香港上海銀行)が近々に倒産するかもしれない。その発信源がイランである。
既にイランは原爆を持っている。中国から北朝鮮やイランに拡散したものであるが、イランはこれをイスラエルに落とすつもりはない。
イスラム社会はシーア派とスンニ派に分かれて争っているが、これはモハメッドの後継者争いで対立しているのであって、イランはシーア派、アラビア半島はスンニ派である。ところで、イランは元々イスラム教の国ではない。ゾロアスター教(拝火教)発祥の地であり、イランの上上層部にはゾロアスター信者が多い。
ヘブライ人をバビロン捕囚から開放した古代アケメネス朝ペルシャから中世最大版図のササン朝ペルシャへと続くイラン(ペルシャ)は誇り高い国であり、国民には「アラブと一緒にして欲しくない」との意識が強い。従って、イランの原爆は対アメリカ戦略である。
そのイランがアメリカと手を組もうとしている。これは、互いに気色が鮮明でない。
中国に革命が起こるかもしれない状況の中でイランがどう動くかが焦眉の急であり、大きな関心を持って日々注目していきたい。